結論:予定を「埋める」のではなく、リズムを決める

やるべきことは見えてきたのに、いざ週や月のスケジュールに落とし込もうとすると手が止まる、という声はよくあります。マーケの仕事は、毎月決まって出すレポートのような定例業務と、その時々で発生する単発の施策が混ざり合うため、単純にカレンダーを埋めていくだけだとすぐに崩れてしまいます。スケジュールを組むというのは、予定を隙間なく埋めることではなく、繰り返し使える「リズム」を先に決めることです。

この記事では、業務のスケジュールをどう組むかを、①定例と単発を切り分ける→②時間の枠を先に取る→③振り返りのタイミングを決める、の3つの視点で整理します。すでにやることの棚卸しや優先順位づけが済んでいる前提で、それを日々の予定にどう乗せるかに絞った話です。

ステップ1:定例業務と単発業務を切り分ける

最初に、自分の業務を「毎回繰り返すもの」と「その都度発生するもの」に分けます。この2つは性質が違うため、同じ扱いにすると予定が崩れやすくなります。

  • 定例業務:月次レポート、週次の数値チェック、定期投稿、定例ミーティングなど。いつ来るか事前に分かっているもの。
  • 単発業務:新しい施策の検討、キャンペーンの準備、突発的な依頼への対応など。発生のタイミングが読みにくいもの。

定例業務は、内容も所要時間もある程度読めるので、先に固定の枠として押さえてしまいます。逆に単発業務は、いつどれくらい発生するか分からないため、専用の時間を確保しておく形で備えます。まずはこの切り分けができているだけで、予定の立て方がだいぶ整理されます。

ステップ2:時間の「枠」を先に取っておく

次に、切り分けた業務を週の中に配置します。ここでのコツは、細かいタスクを一つずつ並べる前に、大きな枠を先に取ることです。

たとえば「月曜の午前は先週の数値確認」「金曜の午後は翌週の準備」といったように、繰り返し使う時間帯を決めておきます。枠を先に取っておくと、単発の依頼が入ってきたときも、どこに差し込むか・何を後ろにずらすかの判断がしやすくなります。すべての時間を予定で埋め切らず、単発業務や見直しのための余白を意識して残しておくと、突発的なことが起きても回りやすくなります。

ポイント:予定は最初から100%埋めない。定例の枠を先に置き、残りに単発業務と余白を配分すると、崩れても立て直しやすくなります。

ステップ3:振り返りのタイミングを決めておく

マーケの仕事は、一度やって終わりではなく、出した結果を見て次に活かす場面が多くあります。そのため、実行するだけでなく「振り返る時間」もスケジュールにあらかじめ組み込んでおくと、やりっぱなしになりにくくなります。

振り返りは、大がかりにする必要はありません。週の終わりに「今週やったこと・気づいたこと・来週回すこと」を短くメモするくらいで十分です。週単位で小さく振り返り、月単位で少し広く見直す、という二段構えにしておくと、日々の細かい変化と、月をまたいだ大きな流れの両方に気づきやすくなります。

🙋
単発の依頼が多くて、決めた予定がすぐ崩れてしまいます。どう組めば続けやすいですか。
FW
定例の枠だけを固定して、残りに単発用の余白を持たせておくと崩れにくくなります。崩れること自体を前提に、週末の振り返りで組み直す時間を持っておくと続けやすいです。

週次と月次で見る粒度を変える

スケジュールは、週で見るときと月で見るときで、見る粒度を変えると扱いやすくなります。週次では「今週やる具体的な作業」を、月次では「今月どこに力を置くか」という大きな方針を確認します。

週の予定だけを見ていると、目の前の作業に追われて全体の方向を見失いやすく、月の方針だけを見ていると、実際の手が動きません。月初に月全体のおおまかな配分を決め、週の頭にその週の具体を落とし込む、という二段階にしておくと、大きな流れと日々の作業がつながりやすくなります。

組んだスケジュールを記録として残す

決めた業務のリズムや時間の枠は、頭の中だけに置かず、カレンダーや表など後から見返せる形で残しておくことをおすすめします。記録が残っていると、翌月に同じ組み方を再利用でき、毎回ゼロから考えずに済みます。また、担当が増えたり交代したりするときにも、「この業務はいつ・どれくらいの枠でやっているか」が見えるため、引き継ぎがしやすくなります。

特定の人の頭の中だけに業務のリズムがある状態は、その人が忙しいときや不在のときに止まりやすくなります。スケジュールを外に出しておくこと自体が、業務を回しやすくする土台になります。

私たちがサポートする場合の考え方

私たちがマーケ担当の方のお手伝いをする場合も、いきなり新しい施策を詰め込むのではなく、まず定例と単発を切り分け、無理のない業務のリズムを一緒に組み立てるところを大切にしています。予定を詰め切るより、続けられる形にすることを優先し、決めたリズムを記録として残していく。そうすることで、特定の人にしか回せない状態になりにくい進め方を目指しています。

まとめ

マーケ業務のスケジュールは、予定を隙間なく埋めるのではなく、繰り返し使えるリズムを先に決めると組みやすくなります。手順は、①定例と単発を切り分ける→②時間の枠を先に取る→③振り返りのタイミングを決める、の順です。予定は100%埋めず余白を残し、週次は具体の作業、月次は大きな方針、と見る粒度を変える。そして組んだリズムを記録として残しておくと、翌月の再利用や引き継ぎが楽になります。崩れることを前提に、立て直せる仕組みにしておくのが、続けやすいスケジュールのポイントです。