リニューアルしたのに効果が出ない時の確認点

結論:リニューアルは「入れ物を作り直す工事」で、集客そのものとは別の話

費用と時間をかけてホームページを作り直したのに、問い合わせの件数が前と変わらない。そうしたご相談は珍しくありません。原因を探すとき、多くの方はまず「デザインが良くなかったのでは」と考えます。ただ、実際に数値を見ていくと、見た目以外のところで止まっていることが少なくありません。

リニューアルは、サイトという入れ物を作り直す工事です。人が入ってくる経路や、入った人が問い合わせに進む道筋は、作り直しただけでは自動的には変わりません。効果が出ていないように見えるときは、デザインの善し悪しを議論する前に、計測・流入・中身・導線の4点を順番に確認していくと、どこで止まっているのかが見えやすくなります。

まず「効果が出ていない」のか「まだ分からない」のかを切り分ける

意外と多いのが、そもそも数字が正しく取れていないケースです。サイトを作り直すと、アクセス解析のタグが新しいページに引き継がれていなかったり、問い合わせ完了ページのURLが変わって、これまでのコンバージョン設定が拾えなくなっていたりします。この状態だと、実際には問い合わせがあっても管理画面上は「ゼロ」に見えます。

ポイント:判断材料そのものが壊れていないか。解析タグの設置、完了ページの計測設定、フォームの送信テストの3つは、原因探しより先に確認しておくと安全です。

もうひとつ、検索からの流入は、公開直後と少し先とで見え方が変わることがあります。検索エンジンが新しいページを認識し直す過程では、順位や流入が一時的に不安定になることがあり、公開から数日の数値だけで判断するのは早すぎます。どのくらいで落ち着くかはサイトの規模や変更の範囲によって異なるため、期間を決め打ちせず、週単位で推移を見ていくほうが実態に近くなります。

リニューアル後に起きやすい3つのつまずき

1. URLが変わって、これまでの評価を引き継げていない

ページの構成を変えると、各ページのURLも変わります。このとき、旧URLから新URLへの転送(リダイレクト)が設定されていないと、検索結果からアクセスした人はエラーページに行き着きます。外部サイトや過去の資料に貼られたリンクも同じです。旧サイトの主要ページ一覧を書き出し、それぞれの転送先が正しいかを一つずつ確認していく作業になります。

2. 見た目は新しいが、書いてある内容は前のまま

デザインを刷新しても、載せている情報が以前の文章のままというケースもよくあります。閲覧している人が知りたいのは、多くの場合「何をしてくれる会社なのか」「自分の状況で頼めるのか」「いくらくらいなのか」といった判断材料です。写真や配色が新しくなっても、この部分が増えていなければ、読み手の行動はあまり変わりません。

3. 問い合わせまでの道のりが長くなった

情報を整理した結果、以前はトップページから1回のクリックで届いていた問い合わせフォームが、階層の奥に移動していることがあります。スマートフォンで見たときに電話番号やフォームへのボタンが画面のどこにあるか、実際に自分の端末で開いて確かめてみると気づくことが多い部分です。

🙋
全部を一度に見直すのは大変です。どこから手をつければいいでしょうか。
FW
計測から順に見ると無駄が出にくくなります。数値が取れて初めて、次にどこを直すかの判断材料がそろうためです。

確認する順番:計測 → 流入 → 中身 → 導線

手当たり次第に直すと、何が効いたのか分からなくなります。次の順番で見ていくと、原因の切り分けがしやすくなります。

  1. 計測:解析タグは新サイトの全ページに入っているか。問い合わせ完了の計測は動いているか。フォームから実際にテスト送信し、通知メールが届くかまで確認する。
  2. 流入:訪問数はリニューアル前と比べてどうか。検索・広告・SNSなど、どの経路が減っているか。旧URLからの転送漏れがないか。
  3. 中身:訪問数が保たれているのに問い合わせが少ない場合、読み手が判断するための情報(対応範囲・進め方・費用の考え方)が足りているか。
  4. 導線:問い合わせボタンの位置、入力項目の数、スマートフォンでの見え方。フォームまで来て離脱している場合は、入力項目を減らせないかを検討する。

この順番で見ると、「作り直しが失敗だった」のか「まだ計測が追いついていないだけ」なのかを、感覚ではなく数値で切り分けられます。

よくある疑問

もう一度、全部作り直したほうがいいですか?

いきなり全面的な作り直しに進む前に、上記の4点を確認することをおすすめします。原因が転送設定や計測設定にある場合、作り直しても同じ結果になりかねません。中身や導線の問題であれば、ページ単位の修正で対応できることもあります。

制作会社に何を伝えればいいですか?

「効果が出ていない」とだけ伝えると、話が抽象的になりがちです。「公開後、検索からの訪問がこのくらい減っている」「フォームからの送信が管理画面に記録されていない」のように、確認した事実を添えると、調査の範囲が具体的になります。数値の見方が分からない場合は、その状況も含めて相談して構いません。

まとめ

リニューアル後に効果が見えないとき、原因はデザインではなく、計測・流入・中身・導線のどこかにあることが多くあります。まず数値が正しく取れているかを確かめ、次に流入の増減、載せている情報、問い合わせまでの道のりを順に見ていく。この手順を踏むと、次に直すべき場所が具体的になり、当てずっぽうの修正を重ねずに済みます。作り直したこと自体を悔やむ前に、まだ確認していない箇所が残っていないかを一度点検してみてください。

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