LP(ランディングページ)を作ろうとしたとき、「どんな要素を、どの順番で並べればいいのか分からない」と手が止まることがあります。参考にしたいページをいくつか見ても、載っている情報も並び方もばらばらで、どれを真似すればいいのか迷ってしまう。よくある入口です。構成を決めるときは、見た目や流行りの型から入るのではなく、読む人の気持ちの順番からたどると考えやすくなります。
構成は「読む人の順番」から決める
LPは、上から下へ一本道で読まれるページです。途中で別のページに移動させず、一枚のなかで「知る・納得する・行動する」までを完結させることを狙います。だからこそ、要素の順番がそのまま読者の理解の順番になります。
ここで先に決めたいのは、デザインでも文章でもなく「誰の、どんな悩みに向けたページか」です。対象を一人に絞ると、その人が申し込む前に確かめたいことが見えてきます。たとえば「価格が知りたい」「本当に自分の業種でも使えるのか」「申し込んだ後どう進むのか」。この確かめたいことを、確かめたい順に並べたものが、そのままLPの構成の骨格になります。
LPでよく使われる基本の型
読者の気持ちの流れに沿うと、LPの要素はおおよそ次のような並びに落ち着くことが多いです。すべてを必ず入れる必要はありませんが、順番の目安として押さえておくと組み立てやすくなります。
1. ファーストビュー(最初に目に入る部分)
ページを開いた瞬間に表示される、一番上の領域です。ここで「何のページで、自分に関係がありそうか」が伝わらないと、読者はその先を読まずに離れてしまいます。誰の何を解決するのかを、短い言葉で示すことが役割です。凝ったキャッチコピーよりも、まず内容が伝わることを優先します。
2. 共感・課題の整理
「こんなことで困っていませんか」と、読者が抱えている悩みを言葉にする部分です。自分のことだと感じてもらえると、その先を読み進めてもらいやすくなります。ここで煽ったり不安をあおったりする必要はなく、読者がふだん感じていることを、そのまま代わりに言葉にする程度で十分です。
3. 解決策の提示
その悩みに対して、何を提供できるのかを示します。サービスや商品の中身をここで説明します。あれもこれもと機能を並べるより、「さきほどの悩みが、これでどう変わるのか」に絞ると伝わりやすくなります。
4. 納得できる根拠
「本当にそうなのか」という気持ちに応える部分です。事例や利用者の声、実績、仕組みの説明などが入ります。ここは事実を正確に扱うことが大切で、出せる情報だけを、誇張せずに載せます。根拠が薄いまま強い言葉で押すと、かえって信頼を損ないやすくなります。
5. 進め方・具体的な中身
申し込んだ後どう進むのか、何が含まれるのか、といった具体を示します。読者は「良さそうだけど、実際どうなるのか」が見えないと、あと一歩を踏み出しにくいものです。流れや内容が具体的に分かると、申し込みのハードルが下がります。
6. よくある不安への答え(FAQ)
申し込む前に浮かびがちな疑問を、あらかじめ拾っておく部分です。料金の考え方、対応できる範囲、契約の縛りなど、聞きにくいけれど気になることを先に答えておくと、安心して次に進んでもらいやすくなります。
7. 行動のうながし(申し込み・問い合わせ)
最後に、してほしい行動を明確に示します。ボタンの文言は「送信」より「無料で相談してみる」のように、押した先に何が起きるかが分かる言葉にすると迷いが減ります。行動の入口は、ページの途中にも自然な形で置いておくと、読み終えるのを待たずに動ける人を取りこぼしにくくなります。
決め方の手順
型を知ったうえで、実際に自社のLPに落とし込むときは、次の順で考えると進めやすくなります。
まず、対象を一人に絞ることから始めます。「中小企業の担当者すべて」ではなく、「社内に詳しい人がおらず、初めて広告を出そうとしている担当者」のように、具体的な一人を思い浮かべます。対象が広いほど、言葉はぼやけて誰にも刺さらなくなりがちです。
次に、その人が申し込む前に確かめたいことを書き出します。順番は気にせず、思いつくまま並べて構いません。「いくらかかるのか」「自分の業種でも大丈夫か」「何をどこまでやってくれるのか」といった具合です。
最後に、書き出した項目を、確かめたい順に並べ替えます。この並びが、そのままLPの構成の下書きになります。ここまでを紙やテキストで先に固めてから、デザインや文章の作り込みに入ると、後戻りが少なくなります。
つまずきやすいところ
構成でよくあるつまずきの一つが、伝えたいことを全部詰め込んでしまうことです。情報が多いほど親切に見えますが、読む側は要点を見失いやすくなります。一枚のLPで伝えることは、思い切って絞るほうが届きやすくなります。
もう一つは、構成を固めないままデザインや制作に入ってしまうことです。並び順が決まっていないと、作り始めてから「やっぱりこの順番のほうが」と手戻りが増え、時間もコストもかさみやすくなります。構成は、見た目を作る前に決めておきたい土台です。
まとめ
LPの構成は、要素を先に並べようとすると迷いやすいものですが、読者が申し込みを決めるまでに確かめたいことを軸に置くと、順番が自然と見えてきます。ファーストビューで関心を持ってもらい、悩みに共感し、解決策と根拠を示し、具体と不安への答えを経て、行動をうながす——この流れは、読む人の気持ちの動きをなぞったものです。
型はあくまで目安として使い、対象を一人に絞って「その人が何を、どの順で知りたいか」から組み立てる。この順序で考えると、構成の判断に迷いにくくなり、制作に入ってからの手戻りも減らしやすくなります。
【下書き末尾・自己審査/公開前に削除】
ガードレール自己審査(copy-guidelines.md 準拠)
- VERDICT: PASS
- REASONS:
- ①断定・保証:「〜しやすくなります」「〜にくくなります」等の傾向表現に統一。効果の断定・成果の約束なし(§1 OK)。
- ②匿名化:具体的なクライアント名・金額・社内数値・実績なし(§2 該当なし)。
- ③納期・期間:制作期間・価格の明言なし(§3 OK)。
- ④景表法:特定の制作会社・ツールを名指しで貶める表現なし。No.1・最安等の優位表現なし(§4 OK)。
- ⑤事実正確性:裏の取れない統計・誇張数字なし。一般的なLP構成の考え方の範囲に限定(§5 OK)。
- ⑥迷い箇所:なし。安全側に統一(§6 OK)。
トーン・セルフチェック(tone-natural.md)
- [x] 煽り語・マッチョ語を使っていない(§1)/「共感・課題」節でも煽らない旨を本文に明記
- [x] 仰々しい導入・過剰列挙・冗長語尾がない(§2)/「手が止まる」という素朴な入りから淡々と整理
- [x] 説教くさくない(§3)/型は「あくまで目安」と繰り返し、押し付けない
- [x] カテゴリのトーンに合っている(制作・デザイン=発注者向け客観トーン)(§4)
- [x] 装飾が上限内(マーカー1・囲み枠1・吹き出し1往復)(§5)
近接稿との分離
- L65「Web制作 要件定義 とは」=発注前に決める要件全般/L66「サイト制作 目的設定 失敗」=目的設定の話/L67「ワイヤーフレーム 重要性」=設計工程の意味/L70「サイトデザイン 良し悪し 見るポイント」=完成デザインの評価軸。本稿L71はLPという1ページの要素と順番の決め方に限定し、要件定義・目的設定・ワイヤーフレーム・デザイン評価の再説明はしない。
